「無人販売」は「性善説」をベースにしたシステムだというヒトがいるけど、ホント????

コロナ禍の影響で一気に普及したものと言えば、リモートとキャッシュレスでしょうか。 無人販売店舗とかセルフレジ、セミセルフレジも増えてます。近所の爺さん婆さん御用達のスーパーがセミセルフ化した時は「無理無理」と思いましたが、店員さんたちの根気強い対応でなんだか定着しちゃいました。頭が下がります。何事も最初から「無理」って決めつけちゃダメですね。

最近は「無人販売」と言えば餃子を思い浮かべる人が多いようですが、やっぱり私は野菜ですね。「野菜の無人販売」というと、郊外の街道沿いのイメージです。たまに「地方は人情が厚いし、素朴で実直な人が多いからこういう売り方ができるんだよね」みたいなことを言う人がいますが、ホントでしょうか。客の中には、通りがかりの屈折した都会人だっているでしょ。

無人販売を考察する場合のキーワードは、「性善説」ではなく「歩留まり」だと思うのです。 例えば、単価100円の野菜が1日で50個売れるとしましょう。その日の客全員がちゃんと代金を払ったら5千円がボックスに収まっているはずですが、半分くらいインチキをする人がいたら2千5百円しか入ってないかもしれません。対策として店番の人を置けば5千円が確保できるかもしれません。お釣りを渡し間違えて4千8百円とかになっちゃうかもしれませんけど。

店番を置けば5千円を確保できるかもしれないが、店番を置かなくても2千5百円は回収できる。つまり、店番を置くことの効果は最大+2千5百円しかないことになります。でも、店番をやる人が畑仕事をしたら、2千5百円を超える価値を生むかもしれない。どっちがトクか? これが私の考える「無人販売」のロジックです。客(とは呼びたくないけど)の不正行為は許しがたいが、被害想定額を上回る管理コストがかかる場合は発想の転換も必要かもしれませんね。(毛沢山)
※ぶ-どまり【歩留まり】加工する場合の、使用原料に対する製品の出来高の比率。(デジタル大辞泉)

なるほど。万引きとか不正行為は許せないけど、防止のために人材を店番に投入するくらいなら畑で働いてもらった方が経済効果としては高いと。「機会損失」の考え方ですかねぇ。限られた人数で事業をする場合、人を配置することの効果をしっかり考えてみる必要がありますね。

不正行為はあってはならないけど、例えば高価な防犯カメラとかを導入して発生を抑えられる被害額っていくらなの?っていう問題。予想被害額はそんなに大きくないのに防犯対策にそれ以上のコストをかけることがホントに必要なのか。先入観なしで一度考えてみるのもいいんじゃないかという個人的な意見ね。

いろんなケースがありそうだから一概に言えないと思うし、身体的な安全確保が実施目的に含まれている場合はコストに見合わなくても対策しなきゃいけない場合もあるだろうね。でも、先入観や思い込みにとらわれない発想のしかたが大事っていう趣旨はわかったよ。

でも、不正を黙認していると思われて被害がエスカレートしていく危険性もあるんじゃない?
まあ、一つの見方として興味深いとは思うけど。